デフォルトバージョンの設定
ServBayでは、コマンドラインインターフェース(CLI)に対応したパッケージのデフォルトバージョンや、デフォルトで起動するSQLデータベースサーバーおよびそのバージョンを設定できます。これにより、各プロジェクトで必要な言語やツールのバージョンを容易に管理でき、ターミナルやスクリプトから呼び出した際に、期待するバージョンが標準で使用されます。
ServBayパッケージのデフォルトコマンドラインバージョンを設定する
ServBayでは、PHP、Node.js、MariaDB、MySQL、PostgreSQL、MongoDBなどのパッケージごとにデフォルトバージョンを設定でき、ターミナルやスクリプトで使用する際に自動的にそのバージョンが使われます。設定手順は以下の通りです:
ServBayアプリを開きます。
左側のナビゲーションバーから「設定」をクリックします。
設定ページで「デフォルトバージョン」セクションを探します。
各ドロップダウンメニューから、PHP、Node.js、MariaDB、MySQL、PostgreSQL、MongoDBのデフォルトにしたいバージョンをそれぞれ選択します。
ページ下部の「適用」ボタンをクリックして変更を保存します。
デフォルトバージョンの設定後、例えばデフォルトのPHPバージョンを7.4にした場合、ターミナルで php -v
コマンドを実行すると PHP 7.4.x (cli)
と表示されます。
もし、一時的にデフォルト以外のバージョン(例: PHP 8.1)を使用したい場合は、特定バージョン用のコマンド、たとえば php-8.1 -v
を使用できます。これで PHP 8.1.x (cli)
が表示され、グローバル設定を変更せずに特定バージョンのコマンドやスクリプトを実行できます。
Node.js、MariaDB、PostgreSQL、MongoDBなどのパッケージも同様に設定できます。また、パッケージ管理ページでは、現在デフォルトに設定されているパッケージの名前の隣に、ピン留めされたアイコンが表示され、現行のデフォルトバージョンであることが分かります。
デフォルトのSQLデータベースサーバーとバージョンの設定(MySQL/MariaDB)
MySQLとMariaDBはどちらもSQLデータベースであり、通常同じネットワークポート(例:3306)およびソケットファイルを使用します。そのため、両者を同時に稼働させることはできません。ServBayでは、デフォルトで起動するSQLデータベース種別(MySQLまたはMariaDB)やバージョンを簡単に切り替えられるので、プロジェクトごとに異なるデータベース要件にも柔軟に対応できます。
例えば、現在MariaDB 11.4を稼働中で、MySQL 9.0をServBay起動時のデフォルトデータベースとして利用したい場合の設定手順は以下の通りです:
ServBayの「設定」ページを開きます。
「Default SQL Server」セクションまでスクロールします。
「Default SQL Server」のドロップダウンメニューから
MySQL
を選択し、横の「適用」ボタンをクリックします。(これでServBay起動時にMySQLがデフォルトで起動するようになります)続けて「Default Version」のドロップダウンメニューから、デフォルトで利用したいMySQLのバージョン(例:
MySQL 9.0
)を選択し、横の「適用」ボタンを押します。(これでどのバージョンのMySQLを使用するか指定できます)設定は完了です。次回ServBayを起動すると、選択したSQLデータベースサーバーおよび指定したバージョンがデフォルトで起動します。
このようにして、手動で各データベースサービスの停止や起動を行うことなく、必要に応じてデフォルトのデータベース種別やバージョンを切り替えることができます。