ServBay インストールガイド:macOSでローカルWeb開発環境を素早く構築
ServBayは、開発者向けに設計されたローカルWeb開発環境ツールであり、macOS上で複数の技術スタック(PHP、Node.js、Python、Go、Java、Ruby、Rustなど)やデータベース(MySQL、PostgreSQL、MongoDB、Redisなど)のセットアップ・管理をシンプルにします。ServBayのインストールは極めて簡単かつスピーディであり、それが大きな特徴の一つです。
同種のツールと比べて、ServBayのインストーラーは非常にコンパクト(通常20MB程度)で、インストールから初期設定まで数回のクリックだけで完了します。数分で開発作業を始めることが可能です。
ビデオチュートリアル
このビデオチュートリアルでは、ServBayのインストール手順を実際にご覧いただけます。また、YouTubeから直接視聴することも可能です。
重要な注意事項および前提条件
ServBayは現在、macOSオペレーティングシステムのみを主にサポートしています。
ServBayのインストールと初期化を始める前に、以下の点をご確認ください:
- ポートの競合: オペレーティングシステム上のポートは唯一であり、同時に1つのプロセスのみが使用できます。ServBayが必要とする主なサービス(Webサーバーやデータベースなど)は特定のポートを占有します。ServBayが正常に動作できるよう、インストール前に必要なポートを占有している他のアプリケーションがないか必ず停止してください。 競合しやすい代表的なポートは以下の通りです:
- Webサービスポート:80 (HTTP)、443 (HTTPS)(使用例:Apache、Nginx、Caddy、その他ローカルWebサーバー)
- MySQL/MariaDB データベースポート:3306
- PostgreSQL データベースポート:5432
- MongoDB データベースポート:27017
- Redis サービスポート:6379
- DNS サービスポート:53(例:dnsmasqやその他ローカルDNSサービス) 端末で特定のポート利用状況を確認するには、
lsof -i :[ポート番号]
コマンド(例:lsof -i :80
)をご利用ください。
ServBayインストーラーのダウンロード
ServBay公式サイトのダウンロードページより、最新版のインストーラーパッケージを取得できます。ServBayのインストーラーは小容量のため、ダウンロードも高速です。
ServBay ダウンロードページ にアクセスし、macOS用の.dmg
インストールファイルをダウンロードしてください。ファイル名は通常 ServBayInstaller-vX.Y.Z.dmg
の形式で、X.Y.Z
はバージョン番号です。
ServBayのインストール
ダウンロードが完了したら、次の手順でインストールを行います:
- ダウンロードした
.dmg
ファイル(例:ServBayInstaller-v1.12.0.dmg
)をダブルクリックします。システムがディスクイメージをマウントし、インストール用ウィンドウが開きます。 - 表示されたウィンドウ内で、ServBay.appアイコンとアプリケーションフォルダ(Applications)へのショートカットが見えます。
ServBay.app
のアイコンを**アプリケーション
** フォルダへドラッグ&ドロップしてください。 - インストール完了後、macOSの「アプリケーション」フォルダを開き、ServBayアイコンをダブルクリックして起動します。
ServBayの初期化
初回起動時には初期設定が必要です。このプロセスでは選択内容に応じて必要なパッケージが自動でダウンロードおよび設定されます。すべて必要なポートが解放されていることを確認したうえで、ServBayアイコンをダブルクリックして起動してください。
ServBayは直感的で分かりやすい初期化画面を用意しています:
- ご自身の役割を選択:初期化画面の左側で主な開発用途に合った役割(例:「Web Developer」「Full Stack Developer」「PHP Developer」など)を選択してください。
- 推奨パッケージを確認:役割を選択すると、画面右側にその役割に推奨されるパッケージ構成(初期設定のWebサーバー例:Nginx、ServBayランタイム、PHPやPythonなどの対応バージョン)が表示されます。これらを確認できます。
- インストール開始:役割・推奨パッケージに問題がなければ、右下の
Start Installation
ボタンをクリックしてインストールを始めます。 - 権限リクエスト: "Start Installation" をクリックすると、macOSの現在のユーザーのパスワード入力を求める画面が現れ、
ServBay Helper
ツールのインストールが行われます。ServBay Helper
は、システムサービス管理・権限やポートバインディング等の処理に不可欠な補助ツールです。必ずServBay Helper
のインストールを許可してください。これがないとServBayは正常動作しません。 - インストール完了を待つ:パッケージのダウンロード・インストール・設定が終わるまで数分間お待ちください。所要時間は選択パッケージやネットワーク速度により異なります。
- メイン画面へ進む:無事初期化が終わると、自動的にServBayのコントロールパネル(メイン画面)が表示されます。インストール済みパッケージのステータスが一目で確認できます。
おめでとうございます!ServBayのインストールと初期設定が完了しました。
デモサイトと管理ツールへのアクセス
ServBayはデフォルトでデモ用Webサイトを構成しており、phpMyAdminやAdminerなどの主要データベース管理ツール、PHP情報ページ(phpinfo)も組み込まれています。インストール確認やデータベース管理がすぐに行えます。
ServBayのデフォルトウェブサイトのルートディレクトリは /Applications/ServBay/www
にあります。デモサイトや付属ツールもこのディレクトリ配下に配置されています。ご自身のプロジェクトもこのフォルダのサブディレクトリに置いて開発できます。
- お使いのWebブラウザで下記のデフォルトURLにアクセスしてください:https://servbay.host
- また、ServBayメイン画面の左側ナビゲーションバー「
ウェブサイト
」メニューからservbay.host
項目を選び、右側のアクセスアイコンをクリックしてもOKです。
- また、ServBayメイン画面の左側ナビゲーションバー「
- 開いたServBayのデモサイトのページには、phpMyAdminやAdminerなど管理ツールへのリンクがわかりやすく配置されています。
これでServBayのインストール・初期設定が完了し、デフォルトのデモサイトや各種管理ツールへのアクセス方法をご理解いただけました。さっそくご自身の開発プロジェクトの設定を始めましょう!